車椅子バスケ~希望の架け橋~(翼ver.に変更)
千花に八つ当たりをしているのは、
分かっている。
だが今の俺には、怒りをぶつけることしか
この時は、出来なかった。
「うるせー。出ていけ。
お前ら全員出ていけ!!」
そう言って布団を被った。
情けない。
八つ当たりしか出来ない自分が。
千花にカッコいい姿を見せたいだけなのに
大好きなバスケをやりたいだけなのに
何で俺なんだよ?
布団の中で必死に声を押し殺して泣いた。
これ以上恥ずかしい姿を見せたくなかった。
翌日。ICUから一般の個室に転移した。
そして検査とリハビリ生活が始まった。
しかしそれは、過酷なものだった。