0.0000034%の奇跡
初めて仕事中の彼女を見た時、
自分はなんてすごい人を好きになった
んだろうって思った。
なんか、別世界っていうか。
出逢った頃から別世界だったんだろうけど
ただ眩しくて、
その眩い光に触れてしまっただけで。
本当は、自信なんてない。
君を知るたびに僕は心を鷲掴みにされているのに、僕は君を心から幸せにしてあげれてるのだろうか。
「槙田さん、どうぞ〜」
だって君はこんなに輝いていて美しい。
エンジ色のスクラブ姿。
僕に気付いてアイコンタクトしてくれるたびに、胸がキュン…と締めつけられる。
待っている間、チャラ男からの質問攻撃を上手く交わしながら治療を終わらせ僕の元へ来てくれる君。
助手が居る手前、話は出来ないけど少し席を外させて上手く二人きりの空間を作ってくれる。
そして耳元でそっと囁くんだ。
「今日一緒にお風呂はいろ」
一瞬で僕の心拍数は急上昇。
頷くしか出来ない僕を見て君はフフフと笑ってる。
やっぱり君には敵わない。