キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜
もうさ?いっそさ?
明日地球が破滅します〜とかなって、テストどころじゃなくなればいいのにさ?
そしたら、この鬼から解放されるのに……。
なんて、現実逃避をしていたら。
ピンポンパンポーンなんて表現が似合うリズミカルな音がスピーカーから流れてきて。
『生徒会長の五十嵐律樹、副会長の野々原茜。至急職員室まで来るように────』
なんていう放送が流れた。
やった!!天の助け!!
「呼ばれてるよ?早く行きなよ☆」
「語尾が明らかに嬉しそうだな。いいか。俺と野々原がいない間サボったりしたら、後で痛い目を見るのはお前だからな?……正貴、監視を怠るなよ」
「はい!任せてください会長!」
会長は私の頭をコツンと小突くと、首の後ろに手を当てながら、怠そうに野々原さんと一緒に生徒会室を出て行った。
そうだ……。こいつがいたんだった。
小森は今まで会長が座っていた席に、機嫌が悪そうにドカッと座る。
さっきまで会長に愛想よく笑ってたのはどこのどいつだ?
会長や野々原さんに対するのと、私に対するのとじゃ偉い違いだな。
まぁ、嫌われてるんなら仕方ない。
そういうの慣れてるし。