キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜

楽しそうって!!


かなり聞き捨てならないんだけど!!



「わざわざ会長が、アンタなんかのために時間作ってくれてるんですから、もっと集中したらどうですか?」



小森の小僧は自分のテスト勉強をしているのか、ノートにスラスラとペンを走らせながらつまらなそうに悪態をついてくる。


こいつ私になんか恨みでもあるわけ!?


つーか、自分の勉強あるなら帰ってくださって結構なんですが!?


次から次へと浮かんでくる文句を頭の中で並べていたら、ビシッという鈍い音と共に額に激痛が。



「余計なこと考えてないで、さっさと解け。問題追加するぞ?」


「いったいな!!何すんの!?デコピンの衝撃で公式全部吹っ飛んだじゃないっ!!」


「そうか。じゃあ、吹っ飛んだ公式を戻すためにもう一発お見舞してやらなきゃいけないな」


「やめっ……鬼!バカ!あっち行けっ!!」



そんなやり取りを、野々原さんは「やっぱり楽しそう!」と言いながらクスクス笑っているし、小森はさらに睨んでくるし、本当にもう帰りたい!!


は!!そうか!!


帰っても会長はいるんじゃん!!


しかもここ3日、家でも会長の目が光ってるから心休まる暇なんて1秒たりともない。
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