きみだけに、この歌を歌うよ
玄関ドアを開けると、家の前の防波堤に座る九条くんの姿が視界に飛びこんできた。
「あっ、ごめーん九条くん!待たせたっ?」
カラオケ店の場所がよくわからない九条くんを案内するために、一緒に行く約束をしていたのだ。
「いーや、俺もさっき出たとこだから」
九条くんは白色のパーカーに、黒のスキニーパンツ、黒いキャップというシンプルな服装。
首元にはゴールドのネックレスが光っている。
シンプルな服装だけど、それがいい。
本当に同じ歳?と疑ってしまうほど、大人っぽくて似合っていた。