きみだけに、この歌を歌うよ
となりを歩く九条くんはふっとクールに笑うと、私のお団子ヘアに触れてきた。
「ぜんぜん。つーかこれ、いいじゃん」
「……っ!」
ぼっ、と顔から火が出てきたのかと思った。
一瞬にして、頬が焼けるように熱い。
「元カレも、かわいいって思うと思うよ?」
「そっ……それならよかったっっ!」
元カレもってことは、九条くんも私のお団子ヘアを可愛いって思ってくれた?
やばい……。
ドキドキしすぎて、心臓が壊れてしまいそうだ。