きみだけに、この歌を歌うよ
休日にこうして会うって……まるで、デートみたいだ。
いや、一応デートなのか?
ダブルデート、って杏里ちゃんが言っていたし。
ということは、これはやっぱりデートなんだよな。
そう思った途端に、胸の鼓動がドクンドクン、とだんだんはやくなってくる。
「なんか……今日はいつもと雰囲気が違うな?」
「あはは、やっぱりわかる?頑張ってオシャレにしてみたんだけど……どうかな?変?」
九条くんのことを変に意識してしまって、なんだか少し早口になってしまった。