きみだけに、この歌を歌うよ
「あのね……愁。私、愁にいきなりフラレて愁のことをまだ諦められない気持ちもあったけど…。でもちょっとだけ、なんで裏切るの?って、愁のこと恨んでたの」
好きって言ったくせに。
私のことがいちばんだって、もうずっと離さないって言ったくせに。
好きの気持ちの裏側に、そんな思いもあった。
「そりゃあそうだよな…恨むよな…。本当にごめん…」
「責めてるわけじゃないよ?でもね、愁が本当のことを話してくれてその黒くてドロドロした気持ちはなくなったの」
愁は私のことを大切に想ってくれていたから、私から離れていったんだって。
あぁ、愁はやっぱり私の知っている優しい愁だ。
そう思ったら、なんだかちょっとホッとした。