神様修行はじめます! 其の五のその後
「天内君、なぜあんなことを言ったのだ?」


「なぜって、それでオッケーだと思ったからだよ」


 あっさりそう答えるあたしに、門川君は少々恨みがましそうだ。


「だから、なぜオッケーだなどと思ったんだい? まさか君は僕と正式な夫婦になりたくないのか?」


 そんなピントのずれたことを言う門川君に、あたしは笑いながら答えた。


「なに言ってんの。なりたくないわけないじゃん」


「ならば、今すぐ子どもを作ろう! 君が門川の第一子を身ごもれば、また状況は変わってくる!」


「やだ」


「だから、なぜ嫌がるんだ!? 僕には君を幸せにする義務があるんだよ!」


「義務感なんかで幸せにしてほしくないでーす。それに、人は義務感じゃ幸せにはなれませーん」


 ウッと言葉に詰まった門川君は、そのまましばらく沈黙した。


「……君は時々、妙に核心を突いた発言をするな」


 そして、しんみりとした声で言う。


「それでも僕は、君と正式に結婚したい。君を『妻』と呼びたいと心から願っている」
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