甘く、蕩ける。
こんな事、最低だって頭では分かってる。私

自身も、不倫なんてありえないって思って

た。


なのに・・・


「怜香さんっ!」

腰を掴まれ、下から沸き上がる熱ごと押し

上げられる。中でしつこく擦られている内に

同時にグッタリと果てた。


「・・・すみません、俺・・・調子に乗っ

ちゃいました」

「ふふ、いいよ気にしなくて」


スマホの画面が光る。旦那からの着信だっ

たけど、どうせ酔っ払いついでの事だから

無視をした。

「それって、もしかして・・・」

画面を見て、一瞬彼の表情がこわばった。

やっぱり彼にも私と同じく罪悪感があるら

しい。

「どうせ出たって、バカな事しか言わないん

だから。放っとけばいいよ」

何も考えさせない。言葉を発しようとした

彼の唇をキスで無理矢理塞いだ。
< 11 / 39 >

この作品をシェア

pagetop