計画的恋愛
「どうして俺が突然こんな話をしたかわかる?」

「……分かんない」

「俺に観たいテレビがあるかってひよに聞かれた時に思ったんだ。ひよは本当の俺を知らない。俺はひよに隠し事ばかりしてるなって。だから全部知って欲しかった」

それで全部をぶちまけたくなったのね。

でも……

「……私は全部は知りたくなかった……」

「俺が黙っていたら、ずっと変わらずにひよは居られたから?」

「え?」

暁君が言った言葉に私は目を見開いてしまった。


「何で、私が言いたいこと、わかったの……?」

「ひよの事なら何でもわかるって言ったでしょ?」

そう言って微笑む暁君。


「でもね、この俺も俺なんだよ、ひよ」

「え?」

暁君は珍しく真剣な瞳をして私を見た。

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