計画的恋愛
「嫌いなものはひよと同じ。俺の趣味はひよを知ることと、ひよのために何かをすること。俺の世界はひよが中心だって言ったでしょ?」

私が中心すぎて怖い……。


「俺は明と母さんの言うとおり、ロボットの様な人間だったんだ。好きなものも嫌いなものも無い。興味も沸かない。でもそれに自分で気付いても気にもしない人間だった」

昔から暁君は私にずっと合わせてきた。

それは暁君が大人だから譲ってくれてると思ってた。

でも本当の暁君は何にも興味が沸かないから、本当はどうでも良かったんだ。


「でもひよと出会ってからは、ひよが望むものを与えたいと思った。ひよが俺の中心になった。ひよが嫌いと言えば俺も嫌い。好きといえば、好き。それが俺なんだ」

暁君をじっと見ていたら、暁君は私の顔を見てクスリと笑った。


「そんな憐れんだ目で見ないでよ。俺はひよと居られて幸せなんだ」

さっきも思ったけれど、なんて暁君て哀しい人間なんだろう……。


「だってきっとひよと出会わなかったら、俺は好きなものも嫌いなものもなく、きっと今頃仕事を淡々とこなして毎日を何も考えずただ生きているだけだったと思うから」

私と出会わずそのまま居たら、すごく寂しい人間のままだったのかな……。

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