クールな部長は溺甘旦那様!?
髪の毛を後ろにキュッと結んで気合を入れるとパソコンの電源を入れた。

しばらくして、剣持部長の持ってきた資料で気づいたことがあった。それは、私が以前外回りの営業でお世話になった会社がいくつかあることだった。だから資料作りもスムーズにいったし、難しいことはなかった。見覚えのある会社の名前を目にするたびに、その当時の大変だったことや契約が取れて嬉しかったことを思い出してしまう。

いけない、いけない、今は余計なことを考えない!

そう自分に言い聞かせて、私はキーボードに指を滑らせた――。
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