クールな部長は溺甘旦那様!?
とにかく、剣持部長に言われた通り、私は袋の中身を確認してみることにした。

丁寧に包装された紺色のドレスを、壊れ物を扱うようにそっと取り出してみる。

うん、やっぱり素敵。これにして良かった。

ライトの照明に反射してキラキラと布地が輝いている。前後非対称のエレガントなヘムスカートのワンピースで、さりげなく腰に小さなリボンがついているのが可愛い。こういったタイプの服は一着も持っていなかったけれど、大人の遊び心たっぷりといった感じだ。

ん……? この箱は?

ふと、袋の底にぽつんと小さな箱が入っているのに気づく。買ってもらったものはドレス以外なかったはずだけれど、それを手に取り開けてみると……。

「これは……」

箱を開けた途端、きらりと輝く小さなダイヤの指輪が顔を出す。

シルバー素材の華奢なデザインが上品さを醸し出していて、他にはなにもいらないくらいに一粒のダイヤが箱の中で煌きをあふれさせていた。私は慌てて剣持部長に電話をしようとしたけれど、いくらかけても結局連絡は取れなかった。

これって、結婚指輪ってことでいいんだよね?
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