私たちのstory
ちょいちょい、話がずれてません...?



夏葵「あの...」




私が声をかけるとお父様の方がハッとしたようだった




実乃梨父「あ、これは申し訳ありません

実は実乃梨は離婚したあと美織に引き取られてそれから恥ずかしながら今まで会ったことがなかったんです


ですが、美織が実乃梨が病気になったと知らせてくれて、とても担当医であるあなたの事を話すもんで私も話したくなってきてしまったんですよ



いやぁ、でも実乃梨の担当医がこんな素晴らしい方で本当に良かった


先生、これからも娘をよろしくお願いします」



私はそんな褒められる医者ではないけどね



でもこうやって患者さんや患者さんの家族から信頼されるって言うのは本当に嬉しい



夏葵「いや、頭をお上げください


私はそんな褒められることをしてる訳ではありませんから
...!



では、入院するということでよろしいですか?」





実乃梨父「もちろんです


お金ならいくらでも積みます


どうか娘をよろしくお願いします」



お金はそんなに貰うつもりないんだけどね



夏葵「わかりました

では今後のことは後日また改めてお話しましょう


お二人共実乃梨さんに会っていかれますか?」




2人は顔を見合わせた




実乃梨母「先生...?娘はICUにいるのですよね?」




んーまぁね



肯定の意味で頷く




実乃梨父「会わしてもらえるんですか?!」



そんな不思議なことかしら?



夏葵「ええ、この病院はICUや無菌室などの部屋の前に必ず滅菌を行う部屋に行ってもらいます

院内感染の可能性もないんですよ


ここのICUは1人1人部屋が別れていますし...


ですから滅菌を行う部屋にさえ行っていただければ入ることは可能です」
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