アーモンド~キミとの物語~




その三日後の午後
千咲はいつも通りバイトをしていた

お客さんに注文されたメニューを運んでいた時にふと、こんな会話が聞こえてきた

「ねね、今週末お祭りと花火大会あるでしょ?いく?」

「行きたい!あ、でも今年は彼氏といくかもー」

「夏休みもあと少しだもんねー。私も彼氏ほしーなー」

近くに座っていた同い年くらいの女の子の会話だ
その会話が耳に入り今週末花火大会があると気付く

(花火大会かぁ…)

チラシやポスターがお店に貼っていて夏休みをエンジョイする学生たちにとってた思い出を作る良いイベントのようなものだ

浴衣を着て屋台を周り最後には打ち上げ花火が上がる

千咲は毎年のごとく創汰と愛未と3人で行っている

今年はどうしようかと思っていた

「ぼーっとしてる場合じゃないや…」

そんなことを思っていると注文の声に飛んできてハッとする


しばらくしてバイトが終わればまだ夕方だ
今日は咲良が遅いと言うわけで愛未を家に呼んで一緒に夕食を取ることにした

愛未は一人っ子で両親が共働きのためたまに家に呼んでいる

咲良もそれを知っていて一人でいる千咲にさみしい思いをさせないため、いつでも呼んでも構わないと行っている

買い物を済ませて帰宅して着替えていると程よくしてから愛未が家に来る

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