浅葱色が愛した嘘
『澄朔、今すぐ副長室にこい。
近藤さんが待ってる。』
『分かった。』
桔梗はまだおぼつかない足取りでゆっくりと立ち上がる。
『土方さん、僕も行きます。』
桔梗をそっと支えるように横に立ち、
土方の目を真っ直ぐと見た。
『あぁ?何でだ。』
『こいつは一番隊の隊員です。
隊長が付き添うのは当然でしょう。』
『はぁー!?
お前、何勝手に決めてんだ!』
口を開けはこの調子だ。
さすがに桔梗からすれば耳障りで仕方がない。
しかし、結局折れたのは土方の方で
沖田も共に副長室に向かう事になった。