Heart

和也side





若からの指示を受けた後



背後で仁が若に何か耳打ちしている様子が



流し目で見えた。




俺は仮に抗争に発展してしまった時に備え



その準備のためにマンションを出ようとした。



しかし後ろから主に呼び止められた。



「和也」



「は。」



俺は立て膝をつき主を見上げる




「お前に結愛を任せたい」




「俺が、結愛様を…?」




「今から結愛を遥太のところに連れて行く。



お前には結愛の護衛についてもらう



目が覚めた時に顔見知りが誰もいないのは



あんまりだろ」




「承知いたしました


結愛様の御身は俺が必ずお守りいたします」



「あぁ、頼んだぞ」




そう言い残し



若は結愛様が眠る寝室に入って行った




俺は組員に連絡し


結愛様を病院に連れて行くための


車を回してもらった。



和也「隼人、結愛様の既往歴って分かるか?」



隼人「いや、その情報はない

常に病院行ってる様子もないが」



和也「そうか」



隼人「結愛様、なんかあったのか?」



和也「若いわく、喘息があるらしくてな」



仁「なるほど

それで遥太さんの病院にお連れするわけですね」


後ろから仁の声がした



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