迷宮の君

「女に手をあげようとするなんて
サイテーな男だな!」


その声と言葉を聞いて
私は、ハッとして、目を開いた。
 
すると、

智也くんが
大雅の振り上げた腕を掴んで
その腕をひねりあげた。


「警察に通報しないとね」


「うっ!…く、ちくしょうっ!」


ひねりあげられた腕を
無理やりに振りほどき、
大急ぎで逃げていく大雅。


私は、
ただただ驚いていた。
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