mk学習帳
すると、その女性は

「ねぇ、雅人の生徒さんじゃないかな…」

と、先生に言った。

私はこんな所で先生に会いたくない。と思いその場を去ろうとした。すると、後ろから

「るみ!!」

と、呼び止められた。
後ろを振り返ると、そこに居たのは先生。その後ろで不安そうなかおでこちらを見つめる彼女さん。

私は罪悪感でいっぱいになり

「ごっごめんなさい!!」

「えっ?」

「来るつもりは無かったのですが、少し心配になっちゃって…」

「そっか─」

先生の返答を遮り

「私、もう帰ります。」

彼女さんの視線がどうしても気になり、先生を中央ホールまで連れていき

「どーしたんだよ。るみ、せっかく来てくれたのに」

私はため息混じりで

「だって、そんな彼女さんいるんだから私がいたら邪魔だし、だめでしょ?それに、顔…見たかっただけだから
。学校で待ってます」

そう告げて病院を後にした。
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