バッドテイストーヴァンパイアの誤算ー
冷たい風にのって冷えた俺の鼻にしっかり届くほど、最近益々強くなった彼女の薫りが俺を惹き付ける
前回の吸血から二週間もたっていないのに酷く渇く
よくよく考えれば毎年この日はそうだった
オレはすぐにでも彼女に手を伸ばして、また彼女を貪りたい衝動でいっぱいだ
なぜあの時の吸血でオレが暴走したのか、理由は簡単だ
それは彼女の血が美味くなったからだ
あの家で彼女に再会した日に啜った彼女の血は俺が生きてきた中で一番だった
最近の彼女の血はその時の味にどんどん近づいていっていた
あんなに美味い血を吸えるなんて何て幸福なんだろう
しかし、そのせいで吸血欲は肥大し、それは彼女を傷つける危険が増すと言うことだ
確かに俺の一部なはずなオレがコントロールしきれず、俺の身体に同化しどんどん勝手に彼女を貪り始めている
今日、とても自然な動作で眼鏡を手に取り、胸元へしまったようにー