バッドテイストーヴァンパイアの誤算ー
ぼうぜんと閉じられた女の瞳を見つめる

指先が冷たくなり震え出す、
その手でそっと彼女の横顔の頬に触れると髪が鼻のほうへおちる

「!」

生きている、小さく呼吸をしていて髪が揺れている

冷静になれば規則正しい鼓動も俺の耳に届いている
胸だって上下している、女は眠っているだけだ

目の端が下がり心に安堵が広がる、とたんに何かが込み上げてくる

一年前とは違い素直に俺に反応した女、
俺だけに反応する彼女を確認できた…

俺の暗い征服心が満たされていたー
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