隣の席の不思議系彼女
綺麗にカバーをかけて、丁寧に扱っていた
、大事な壺山の愛犬の写真。

なぜ?

「ぽかんとしてる! 面白い顔~」

ああ、いつも通りの壺山だ。
俺を見てケラケラ笑っている。
ま、少しでも元気が出たなら良いけどね。

「あ、それね? 安城に持っててもらおうと思って焼きまししたの。
家のアルバムに沢山さんちゃんの写真あるし、携帯にも入ってるから。
それは、安城の分ね」

俺の分だったのかよっ!
さんちゃが可愛いのもわかるけど、一度もあったことない犬だぞ?
俺からすると、面識のないよそ様のわんこ!

その俺の分用意してたのかよ!

さすが壺山……。
ミラクルというか、もはやクレイジー……。
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