隣の席の不思議系彼女
「ラブラブ!
敏兄ちゃんは16じゃ結婚できないの?
早く壺山の姉ちゃんをお嫁さんにしてあげようよ!」

「……だからぁ……」

ウキウキしている岳を見ながら、肩の力が抜けていく。
なにがどうしてこうなった?

「あら? でもおかしいわね?
わたし達がこの町に越してきたのは数年前だから、幼馴染って……」

母さんが不思議そうに首を傾げた。

ああ、言われてみれば確かにそうだ。
父さんの転勤で、小学校の高学年くらいの時にこの土地に引っ越してきたはず。
壺山をいじめから助けたのは、小学校低学年……。

幼馴染としてずっと一緒にいたわけじゃないから、あのいじめられっ子が壺山だとも忘れてたし。

俺達家族が引っ越す前の土地に、壺山もいたんだ。
で、今また一緒の土地にいる。
これってどういうことだ……?
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