Perverse
レストルームを出ると、竹下さんは溜め息をつきながらも大人しく私の後をついてくる。



「あ、休憩時間延ばしてもらうようにお願いしてきますよ」



「結構よ。15分で終わるから」



バッサリと切り捨てて、私は津田さんが用意してくれた小会議室へ入った。



後に続いた竹下さんは、何を思ったのかドアスタンドを立てて全閉を拒んだ。



私がなにかするとでも思っているのか。



かなり遺憾だけれど、それはある意味こちらも好都合だ。



本当のことを言うと、喜怒哀楽の激しい竹下さんと密室で2人きりというのは不安だったから。



周りに誰もいないこの状況では大差ないのかもしれないけれど。



「それで、話ってなんですか?」



椅子を引いて腰掛けながら竹下さんが沈黙を破った。



「……」



テーブルを挟んで私も同じように座ると、表情を引き締めた。



いつもの愛想笑いが出ないように。



かといって不機嫌にも見えないように。



「今日、企画のチーフに確認してきたの。入荷予定管理とパターン帳管理は竹下さんの担当だそうね?」



「あー、まぁ、そうですねぇ…」



はっきりと答えない割に表情にでず、私はチリッと怒りを覚えた。
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