Perverse
何もできなかった。



文句を言うことも。



避けることも。



抵抗することも。



ましてや。



目をつぶることも…。



まん丸に見開いた視界に広がる光景がなんなのか。



そんなことさえも判断できなかった。



理解できたのは、私の腕を掴み強引に引かれたこと。



私の後頭部を鷲掴みするように掴んで寄せた柴垣くんの強い手。



息苦しいほど荒々しく触れ合った唇…。



ひとつひとつが繋がった時…。



「…んんっ!」



ようやく私は抵抗できた。



なんで!?



どうして私、柴垣くんとキスしてるの?



身を捩ってみるけれど、柴垣くんの力は弱まることはなかった。
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