Perverse
よく考えたら、それが一番なのかもしれない。
私の気持ちと柴垣くんの気持ちは同じじゃないのだから。
自分にそう言いきかせて無理矢理に気持ちを立て直した。
つもりだったのに……。
それから数日後、それは突然の誘いだった。
「食事…ですか」
「この前の事で何かを求めてるわけじゃないんだ。ただ仕事中じゃない俺も知って欲しい。ダメかな?」
楓と沙耶ちゃんとのランチの帰り、津田さんから声をかけられて給湯室へと向かってすぐ、津田さんは私を食事に誘った。
行けばきっとこの前の続きを聞くことになるんだろう。
そうなればもう、のらりくらりと交わすこともできなくなる。
けれどこのまま先送りにしていたところで何も変わることはないと思う。
だったら津田さんの気持ちをハッキリ言葉で聞いた上で答えを伝えた方がいいんじゃないか。
そう考えた私は、
「わかりました。行きましょう」
覚悟を決めてそう答えた。
「本当に?やっと了承してくれて嬉しいよ」
津田さんは満面の笑みを浮かべて『仕事終わったら待ってるよ』と言い給湯室を出て行った。
自然に漏れた重い溜め息は、もう答えが決まっているのを表しているかのようで申し訳ない。
フロアに戻ろうと勢いよく振り返ると。
ビクッ!
私の身体は硬直した。