私の遠回り~会えなかった時間~
あっ…。

何だかそんな事が有ったような気がする。

でも…、その時のお姉さんが彬さん?

それにその時にそのお姉さんと何を話したのかは全く思い出せない。

でもこの前、髪を切ってもらった時に彬さんを見た時に感じたあの感覚…。

そうだ、もっと幼い彬さんの表情を今の彬さんの中に見たような気がしたんだ。

「後は自分で確かめなさい。」

私はお母さんのその声を聞きながら、自分の部屋に戻った。

ベッドに座って、私は腕を組む。

確かに美容院を飛び出して、優しいお姉さんと話をした記憶はある。

幼心にもその出来事は私には大きな出来事だったから。

でも細かい所はごそっと私の記憶から抜け落ちている。

あの当時私が幼稚園に通っていたのなら、彬さんは小学校の高学年のはず。

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