私の遠回り~会えなかった時間~
「当たり前でしょ。」
何となく素っ気ない返事をしながら、私は部屋に戻ろうとした。
「相手の人ももう大人だし、加代さんの甥っ子さんなら大丈夫だと思うけど。
ちゃんとしたお付き合いなら、私は何も言わないわ。」
そしてお母さんは優しく微笑んだ。
「その髪型にしたことで、知紗が変わって行くような気がするのよ。加代さんによると、その甥っ子さんはかなり前から知紗を気に入っていたみたいね。」
「お母さんはどこまで知っているの?私は何にも思い出せなくて…。」
するとお母さんは不思議そうな顔を一瞬した。
「知紗は幼稚園の頃、一度だけ会った彼を憶えていない?」
「彼…?」
「そうそう、確か知紗は素敵なお姉さんに会ったって言ったのよ。だから私も加代さんに話を聞いた時に知紗の話とつじつまが合わなくて、気が付かなかったのよ。」
お母さんはくすくすと笑いだした。
「初めての美容院でよほど嫌だったのか、逃げ出した知紗が近くの公園で会ったお姉さんよ。その人に説得されて、ニコニコしながら美容院に戻って来て、その後からはおとなしく加代さんに髪を切らせたじゃない。」
何となく素っ気ない返事をしながら、私は部屋に戻ろうとした。
「相手の人ももう大人だし、加代さんの甥っ子さんなら大丈夫だと思うけど。
ちゃんとしたお付き合いなら、私は何も言わないわ。」
そしてお母さんは優しく微笑んだ。
「その髪型にしたことで、知紗が変わって行くような気がするのよ。加代さんによると、その甥っ子さんはかなり前から知紗を気に入っていたみたいね。」
「お母さんはどこまで知っているの?私は何にも思い出せなくて…。」
するとお母さんは不思議そうな顔を一瞬した。
「知紗は幼稚園の頃、一度だけ会った彼を憶えていない?」
「彼…?」
「そうそう、確か知紗は素敵なお姉さんに会ったって言ったのよ。だから私も加代さんに話を聞いた時に知紗の話とつじつまが合わなくて、気が付かなかったのよ。」
お母さんはくすくすと笑いだした。
「初めての美容院でよほど嫌だったのか、逃げ出した知紗が近くの公園で会ったお姉さんよ。その人に説得されて、ニコニコしながら美容院に戻って来て、その後からはおとなしく加代さんに髪を切らせたじゃない。」