ねぇ先輩、名前をよんで。


たばこを吸おうとしているのを見つけて

焦った顔してかけつけてくる。


あーあ、バレちまった。


めんどくせ。

どうせ長い説教でもすんだろ。


そう思っていると、

火のつけたタバコをそのまま素手で取り上げた。


『……っ』

『お前……っ、何して……』


タバコは床に落ちる。

火に触れたのか吉岡の手は赤くなっていた。


大丈夫なのか、コイツ?


『何この人、良太の先生?』

『ウケるんだけど、素手で触ってたぞ』


吉岡は学校にいるイメージでは

大人しそうな感じだと思っていたが……。


『あななたちもこんなことするのはやめなさい!』


自分の怪我は気にせず、タバコを吸ってた仲間を強く叱った。


『ダル……っ』


しぶしぶタバコの火を消した仲間は

吉岡を睨みつけなから帰っていった。


< 134 / 250 >

この作品をシェア

pagetop