御曹司と契約結婚~俺様プレジデントの溺愛に逆らえません~
施錠を解除すると、小田桐は早足にエントランスの奥へと踏み込んできた。

とにかく鷹凪に連絡をしなければ。奏は急いで電話をかけるも繋がらない。

(じゃあ……篠田さんは)

もらった名刺に電話をすると、今度はスリーコールで繋がった。

『はい、どうしました?』

「篠田さん!? 今、小田桐議員が、家の前に来ていて……」

『は!? 小田桐議員!?』

「はい……どうしたら、いいのか……あっ」

その瞬間、玄関のベルが鳴らされて、サッと血の気が引く。

「……このままにしてはおけないので、とにかく中に入ってもらいますね。鷹凪さんに伝えてください」

『か、奏さん!?』

電話を切り、慌てて玄関のドアを開けてみると、濃いグレーのスーツを身に纏った長身の男性が立っていた。
奏より頭ひとつ分大きい、鷹凪と同じくらいだろうか。

テレビでは見せないにこやかな顔つきで奏を見下ろしていた。

「初めまして奥さん。鷹凪の友人の、小田桐誠司と申します」

言うが早いか玄関の中に上がり込んできた。

< 68 / 147 >

この作品をシェア

pagetop