御曹司と契約結婚~俺様プレジデントの溺愛に逆らえません~
「おじゃましまーす。お、ウッド調のインテリア? いいね、温かみがあって。あいつのイメージとは違うけれど。結婚して丸くなったのかな」

勝手にスリッパを履いて廊下をつかつかと歩き出す。

先導するはずがうしろをついていくはめになり、奏はその大きい背中を怯えながら追いかける。

「あー、リビングも綺麗にしてあるね。いつでも撮影が入れる感じ。あ、でもプライベートは明かさない方針なんだっけ? それにしても、生活感なさすぎじゃない? 鷹凪は……ほとんど帰れてないのかな」

突然振り返った小田桐が腰をかがめて奏の顔を覗き込んできた。
奏はその場でびくりと肩を竦めて身を固くする。

「それにしてもかわいらしい奥さんだなぁ、もっと気の強いのを想像していたんだけれど。女の趣味変わったのかなぁ」

「は、はぁ……」

「奥さんも、ワイドショーかなんかで見たことあるでしょ? 鷹凪の元カノ……まぁ、俺の嫁さんなんだけどさ。あいつは気が強くて――ああ、だから君なのかな。昔の反動で。それとも、おとなしそうに見えて、実はけっこうグイグイいく系?」

いろいろな角度で覗き込まれて、奏は居心地が悪くなってうつむく。

「……ってわけでもなさそうだな。そのまんまみたいだ」

意地悪に笑ってソファにドカッと腰を下ろす小田桐。
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