恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
建物の中の画像は、壁や窓には賑やかな飾りつけがされている。
翔が通っていた幼稚園と同じように。
いや、そこ以上に賑やかで、活気がある。
雰囲気も・・いい感じ。

「ほんとだ・・」
「あと、建物のせいか、仏教の教育方式なのかとよく聞かれるって園長先生が言ってたけど――半分は冗談だと思うが――みのり園は無宗教だし、宗教の授業なんて全くしてないそうだ。だから、どの信仰を持っている子も歓迎するって」
「そうですか。私・・うちは無宗教だから、大丈夫です」
「もちろん、受入人数には限りがあるから、できれば今週中に申込用紙を持ってきてほしいと園長先生から言われてる」
「じゃああと3日以内、ですね」
「あまり時間がなくてごめん」
「いえっ。私・・帰りにみのり園に行ってみます。翔と一緒に。翔が行きたいって言ったら、申込用紙を渡します」
「よし。じゃあこのサイトは湖都ちゃんのスマホに送っとくよ」
「あ、はい。そうしてもらえたら助かります」

スマホを操作しながら「今晩にでも結果教えて」と言う岸川さんに、私は笑顔で「はいっ」と答えた。


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