恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
・・・嬉しかった。
私のことをそこまで大切に思ってくれていることが。
そして、他の誰でもない「岸川さんが」そう思ってくれていることが、とても嬉しかった。

「だからさ、黙って俺の前からいなくならないでくれ」
「・・・ぅん」
「絶対、俺の所に戻ってこいよ。翔くんも一緒に。な?」

私はコクコクと頷いて岸川さんに同意した後、「私も、岸川さんのことを大切にしたい」と言った。

「だって岸川さんは・・私にとってとても大切な・・・男の人、だから」

・・・私は、いつの間にか岸川さんのことを好きになっていたんだ。
いつの間にか私は、岸川さんに恋してた・・・ううん。
岸川さんを愛し始めていた。

私のところに恋はもう、来ていた―――。
< 420 / 483 >

この作品をシェア

pagetop