恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
その前田さんは・・・とても残念なことに、流産してしまった。
「たったこれだけなの?私がもらえる金額は。どう考えても少なすぎるわ。あなた、私のこと騙してるんでしょ」と、弁護士に不平を言っていた矢先の出来事だったという。
元々の体質、そして37という年齢的な事情も重なり、前田さんが再び妊娠することは、おそらくできないだろうと――少なくとも、医学的には無理と――言われたそうだ。
「これも“この世の理(ことわり)”?でも前田さんは、悪いことなど何もしていないと思う。ただ・・愛情を向ける先が違っていたっていうか・・・恋愛初心者である私が、こんな風に偉そうなことを思うのもどうかと思うけど・・そんな気がする」
ブツブツ呟く私の背後から、クスクス笑う岸川さんの声が聞こえた。
「たったこれだけなの?私がもらえる金額は。どう考えても少なすぎるわ。あなた、私のこと騙してるんでしょ」と、弁護士に不平を言っていた矢先の出来事だったという。
元々の体質、そして37という年齢的な事情も重なり、前田さんが再び妊娠することは、おそらくできないだろうと――少なくとも、医学的には無理と――言われたそうだ。
「これも“この世の理(ことわり)”?でも前田さんは、悪いことなど何もしていないと思う。ただ・・愛情を向ける先が違っていたっていうか・・・恋愛初心者である私が、こんな風に偉そうなことを思うのもどうかと思うけど・・そんな気がする」
ブツブツ呟く私の背後から、クスクス笑う岸川さんの声が聞こえた。