ふつつかな嫁ですが、富豪社長に溺愛されています
歓迎会は和やかな雰囲気で始まって、二十分が経過していた。
その間、私は黙々と料理を味わうのみで、会話する相手がいない。
よっしーは王子と熱心に話し込んでいて、仕事の話かもしれないと思うので、『ねぇ構ってよ』と声はかけられない。
右隣の開発部の男性社員ふたりも、食べながら明日からの仕事の段取りの確認のような会話をしているため、こちらにも話しかけられずにいた。
誰にも構ってもらえずとも、子供じゃないから拗ねたりしないけど、少々の寂しさと疎外感を覚えるのは正直なところ。
こんな時には演歌を脳内再生だと、一昨日のディナーショーを思い返していた。
私のテーブルは、残念ながらステージから少し離れていたのだけれど、五木様は歌いながら会場内を歩いてくれて、私のすぐ目の前で『契り』を歌ってくれた。
色っぽく響くいい声で、あの歌詞を口ずさまれたら、もうとろけてしまう。
危うく鼻血を出して卒倒するところだったよ……。
そんなふうにぼんやりと回想し、演歌の世界に浸っていた私だったが、突如として耳に別ジャンルの音楽が届く。
「夕羽ちゃん」とやっと構ってくれたよっしーが、「ベリーダンスが始まるよ」と教えてくれる。
シャンデリアの眩しい明かりは消され、代わりに壁や床にはめ込まれた間接照明が、青白い光を放って広間を幻想的な雰囲気に変えていた。
その間、私は黙々と料理を味わうのみで、会話する相手がいない。
よっしーは王子と熱心に話し込んでいて、仕事の話かもしれないと思うので、『ねぇ構ってよ』と声はかけられない。
右隣の開発部の男性社員ふたりも、食べながら明日からの仕事の段取りの確認のような会話をしているため、こちらにも話しかけられずにいた。
誰にも構ってもらえずとも、子供じゃないから拗ねたりしないけど、少々の寂しさと疎外感を覚えるのは正直なところ。
こんな時には演歌を脳内再生だと、一昨日のディナーショーを思い返していた。
私のテーブルは、残念ながらステージから少し離れていたのだけれど、五木様は歌いながら会場内を歩いてくれて、私のすぐ目の前で『契り』を歌ってくれた。
色っぽく響くいい声で、あの歌詞を口ずさまれたら、もうとろけてしまう。
危うく鼻血を出して卒倒するところだったよ……。
そんなふうにぼんやりと回想し、演歌の世界に浸っていた私だったが、突如として耳に別ジャンルの音楽が届く。
「夕羽ちゃん」とやっと構ってくれたよっしーが、「ベリーダンスが始まるよ」と教えてくれる。
シャンデリアの眩しい明かりは消され、代わりに壁や床にはめ込まれた間接照明が、青白い光を放って広間を幻想的な雰囲気に変えていた。