溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
「去年の自信作だ。
こっちは君に。
失敗は反省したら、あとは飲んで忘れてしまえ」

「……ありがとうございます」

お父さんは私にワインを押しつけると、うんうんと頷いた。

「こっちはおまえに。
嫁にうちのワインを飲ませたいと思ってたが、挙式まで会えないとかいうだろ。
飲ませてくれ」

「……わかった」

ワインを受け取るのを君嶋課長が躊躇ってるように見えたのは気のせい、かな。

「次会うのは結婚式のときか。
そう避けずにたまには帰ってこい。
リオンも待ってる」

「……ああ」

なんとなく君嶋課長は歯切れが悪いまま、実家のワイン醸造所をあとにした。
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