君色エブリデイ
「なぁー莉子。お前なんかあったか?」
食事とお風呂を済ませソファでくつろいでいると、お兄ちゃんが突然聞いてきたので驚いた。
「なにかって?なに?」
平然を装っていたけど、お兄ちゃんには全て見透かされている気がしてならない
「付き合ってる男いるんだろ?そいつとなんかあったのか?」
やっぱりバレていた。
なんでも、お見通しの、お兄ちゃんに嘘をつくことは出来ない。
今までのことや今日あったことを全て話した。
「まじ、ありえねーわ。その植村って男。莉子泣かすとか、いい度胸してんな」
話し終わると、お兄ちゃんの顔が、どんどん険しくなっていき、とてつもなく怖い顔で怒っていた。
「気づかなかった私が悪いから。最初から相手にされてなかったし私の出る幕なんて1ミリもなかった。それに気付けて良かった。辛いけど2人を応援しようと思うんだ」
「莉子は、ほんと優しいな。莉子には、お兄ちゃんが付いてるから大丈夫だ!」
そう言って、お兄ちゃんは私を抱きしめた。
お兄ちゃん、ありがとう。
私、もっと強くなるね。