サクラサク~恋の蕾、花が咲く時。~
第10章 モテ期到来?


ダイエットが成功し
3年生になったら…


何だか
今までだったら
ありえなかったことが
起こりはじめました…。




七海が優真くんと
付き合って以来、


お昼ご飯は
七海と優真くんと
久也くんの4人で
食べるようになった。



私と久也くんは
あまり進展はなく
だけど仲はよく…

みたいな関係。



七海が早く
くっついちゃえば
いいのに~

って、よく言ってくる。

そういわれても…。



ある日の
昼休みのこと。


いつものように4人で
ご飯を食べていたら…



「ゆりなさん、
4組の濱田くんが
ちょっと用事があるから
来てほしいって言ってたわよ?」


用事って何だろう?

濱田くんは
去年同じクラスで
大して話しは
したことがなかった。


「わかった。
山岸さん、ありがとう」


「いえいえ」


とりあえず
行ってくるかな。


「なになに?
あ、もしかして…
ゆりなに
告白の呼び出しとか?」



「いやいやいや、
そんなわけないでしょ。」



「わかんないわよ?
ゆりなの知らないところで
人気があったりするかも
しれないじゃないの」




「あるわけないない。
とりあえず、
行ってくるね。」



「あとでなに言われたか
教えなさいよ~?」



「はいはい。」


4組の教室前にて。



「お待たせしました。
私に用事って?」



「いや、突然ごめんね?
用事って言うのは
ゆりなちゃんと
ちょっと話したくて…」



「話し?構わないけど。」



「ありがとう。
話しっていうのは
その、ゆりなちゃんって
彼氏いる?」


好きな人はいるけど…。


「彼氏は、いないよ」




「ほんと?
あの、もしよかったら…
僕と付き合って下さい」



「え?
いや、その…
気持ちは嬉しいけど
ごめんなさい」



「そっか、そうだよね…。
でもゆりなちゃんに
想い伝えられただけでも
よかった。」




「濱田くんの気持ちに
こたえられなくて
ごめんね…」



「ゆりなちゃんが
謝ることないよ。
お昼邪魔してごめんね。
来てくれてありがとう。」


そういうと
濱田くんは教室に戻っていった。


私が呼び出されている間、
3人はというと…



「ゆりなって意外と
モテるのよね。
なーんか、うらやましいわ。」



「えっ、俺じゃ不満なの?」



「いやいやいや、
不満なわけないでしょ。
満足してますよ?」



「それなら、よかった」



「それにしても…
久也くん!早くしないと
ゆりなが
誰かにとられちゃうわよ?」


「そうだぞ!
ゆりなちゃんがいつ
久也よりも
いい男に惚れるかも
わかんないぞ!」



「え?」



「久也くん。
恋は先手必勝よ!」



「先手必勝…」


これだけ仰いどけば
さすがの久也くんも
いい加減
告白決心するかも
しれないわね




濱田くんが教室に戻り、
私は3人のところへ戻った。



「おかえり~
で?で?何だったの~?」



「なんか彼氏いるのか
聞かれて、
いないって言ったら…
濱田くんに
告白されちゃった」



「ほんとに?!
それで…ゆりなは
なんて返事したの…?」



「ごめんなさいって
お断りしたよ。」



「ちなみに…
断った理由は~?」



「り、理由?
理由は…言わなかったけど、
好きな人がいるから。」


そう言ったら
久也くんが驚いていた。


「えっ、ゆりなちゃん
好きな人いるの?」


「うん」

あなたです、
とは言えない。



「そうか…」



「久也、
突然どうしたんだよ」



「あっ、いや、
映画一緒にどうかなって
誘おうと思ってたんだけど
ゆりなちゃんに
好きな人いるなら…
だめだろうなって」


まさか
久也くんから
映画のお誘い…。


「映画…?」


「迷惑かな、
俺なんかと一緒に映画…。」



「そんなことないよ、
ぜひ喜んで」



「よかった…。
じゃあ今週の日曜日
どうかな?」



「大丈夫だよっ」



「それじゃあ
日曜日、11時に
公園待ち合わせでどう?」



「うん。いいよ」



こうして
久也くんと
映画に行く約束をした。


突然誘われて
びっくりだけど
なんか嬉しいな…。

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