突然現れた御曹司は婚約者
「寧々ほどの美人ならいくらでも男性は寄ってくるでしょ?」
「でもいいな、って思う人がいないんだもん。久しぶりにいいな、って思った人は栞のものだし」
「そうだったの?」
寧々が蓮のこと、いいな、って思っていたなんて知らなかった。
聞けば街コンのときにビールから庇ってくれた背中に惚れたと教えてくれたけど、知らないまでも私ってば寧々に色々相談したりしてた。
「ごめん」
「いいの、気にしないで。彼が栞オンリーなのは分かってたことだし。ただ言ってスッキリしたかっただけ。それより東堂さんとは次はいつ会うの?」
特に決まっていないし、連絡もない。
私から連絡するべきなのだろうか。
でもこっちから連絡するのは気があるみたいで変だし…
でも会いたい
でも…
でも…って考えてたら時間と日にちばかりが過ぎていく。
でも行動すると決めた蓮は違った。