向日葵◇ひまわり
そのとき

「ん…」

ひまわりが目を開けた。

まだ少し虚ろな目で、辺りを見て

「…私また…
貧血で…
ごめんなさい、
迷惑かけて…。」


「そうだよ、倒れて
その兄ちゃんが二階から飛び降りて、嬢を運んでいってくれたんだよ。

スーパーマンみたいだったな~。」

ちょっと茶化した様にオジサンは言いながら、ベッド脇の椅子に座っている洸の方を見て、ニヤリとした。


ゲホッ、ゲホッ!

スーパーマンって…
今時かなり
ヤバいんじゃ…


洸は真っ赤になって
噎せてしまった。


< 16 / 212 >

この作品をシェア

pagetop