向日葵◇ひまわり
先生は洸を見ると

「容態安定しました
これで熱が引けば
もう大丈夫です。

嘉藤さん
良く頑張りましたよ。」

そう言って僅かに口角を上げ、少し頭を下げると
その場から去って行った。

その言葉に全身の力が抜けていき、
気が付けば、安堵の涙がとめどなく流れ出していた…。

穏雅先生の目からも
涙が溢れていた。


気丈に洸を励ましてくれていたが、
同じ思いでいたに違いない…。


翌朝
ひまわりの熱は下がり、意識を取り戻した。


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