あべこべカレカノ


クラスにツインテールで小柄な可愛らしい女の子が訪ねてきた。


リボンの色を見るに、どうやら1年生のようだ。



「おーい、桐生!呼ばれてるぞ〜」



女の子に声を掛けられたクラスメイトの澤田が私を呼ぶ。


私は、ふぅ、と短くため息をついて、重い腰を持ち上げた。



「悠生また告白じゃない?」



女の子の方へ行こうと歩き出そうとした時、同じバスケ部で親友の田辺美月がニヤニヤしながら声をかけてきた。



「……どうしてこうも間違えられるかなぁ」



私は美月に向かって困ったような顔をして、待っている女の子の方へと向かった。



彼女の要件はーーー



「あのっ…、急にすみません…」


「いいよ、全然」



モジモジする彼女に、爽やかな笑顔で答える。



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