あべこべカレカノ


っていうことは、置いておいて。



「私、女なんだよね。…よく間違えられるけどさ」


「……っ!!!」



私はサラリとカミングアウトをした。
いや、別に何も隠していた訳じゃないんだけどね。

彼女は、私がスカートを履いている事に気が付かなかったんだろうか?


不思議そうにじっと見つめていると、再びあいこちゃんの顔が赤くなった。

そして、



「……そ、それでも…すきです」


「………」



来た…

来てしまった…



実はつい先日も、同学年の女子生徒から告白をされたんだが、その時も、



『桐生が女なのは知ってるよ。…でもうち、それでもいいから桐生の彼女になりたい!』



って言われたばっかなんだよなぁ。


困ったな、とポリポリと頬をかいていると、



「…やっぱり迷惑ですか?」


「え…」


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