クールなサイボーグ部長の素顔
少し止まった私の話を促すように、優しく私の手を握ってくれる。

「それで?」

聞いてくれる、その声が優しいことにホッとして私は続きを話し始める。

「それで、和臣さんに会って話したい事があったんだけど、どう話していいのか分からなくなって。このままの私の状態では話せないと思って…。少し落ち着きたくて、気付いたら急いで帰って少しの荷物を纏めて美咲の所に行ったの…」

そう、話をして和臣さんを見ると少し申し訳なさそうな顔をしている。
それにまた、私はズキっと胸が痛んだ。

「ごめんなさい…。和臣さんも何か話があったんですよね?」

そう顔を伺えば、ハッとした顔をして私を見つめると、ぎゅっと引き寄せて抱きしめてきた。

「千波を不安にさせたのは悪かった。あの時村山とは千波の話をしていた」

それに驚いて和臣さんの胸元から顔を上げて和臣さんを見ると、苦笑いをしていて、話してくれた話に驚きを隠せなかった。

「村山と従兄弟で専務の小池が結婚しているのは知ってるか?」
「昨日、美咲に聞いて。ビックリしたのと、それを聞いて少し落ち着いたんです…」

すると、髪を撫でながら

「そうか、それで村山とは同期でもあるし、専務とは元々仲が良い。お互い一人っ子なんだが、歳もそう離れてないから従兄弟であっても兄のようなものだ」

そう言う和臣さんの表情は柔らかく穏やかで二人の関係もそんな感じなのだろうと思わせた。
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