SILVER HONEY
「…俺がいるだろ」
ソッと、吐き出された言葉に、数回、優しく撫でられる頭。
「…蜜は、怖がんなくていいんだよ。
気にしないでいつもみたいに笑ってろ」
「っ、うん、」
駿ちゃん。
駿ちゃんには、やっぱりなんでもお見通しなんだね。
溢れそうな涙を我慢して、駿ちゃんに縋りついた。
明日が怖いわたしは、駿ちゃんにも、それから遠いけれど、銀という存在にも護られている。
この曖昧な幸せが崩れなければいいと思いながら、暖かい駿ちゃんの腕の中で意識を手放した。