【長完】Keeper.l
そんなことを思いながら、ちょうど私が歩いている隣(人壁)の、私の悪口を言っていた女の子が誰かに押されたのかこちらによろけてきた。

転びそうになったところで、

『っと、』

お腹のあたりを支えて、

『大丈夫?』

声をかけ、体を起こしてあげる。

あ、もちろん笑って。こんなことは、Queen時代にもそこそこあった。

みんながみんな、我先に!!とKの奴らを見たがっておしくらまんじゅう始めるから。

『気をつけてね。』

にこり、と取って付けたような笑みを浮かべながら

『あんまり、危ないことしないでね。』

注意を促す。

顔を真っ赤に染める女の子。ついつい、可愛くて手を伸ばしてしまう。

あれ?そういやこの子、A組だな。同じクラスの子か。
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