This Is Love Story
「わっ。ごめん、大丈夫!?」
「…。」
何も言わずに小さく頷く禅くん。
…よかった。
私石頭だから、骨折れたかと思った…。
いや、てゆーか…
「なんで誰も教えてくれないの!?」
私、プレゼントも何も用意してないのに!
付き合って初めてのイベントなのに!
「ごめんね、結衣ちゃん。
てっきりもう知ってると思って…。」
困ったようにそう笑う棗くんに、私のテンションは次第に下がっていく。
私、彼女なのに…禅くんのこと全然知らない。
もう付き合って3ヶ月経つのに、彼氏の誕生日すら知らない女ってどうなの…
禅くんのばか…。
聞かなかった私も悪いのかもしれないけど…
誕生日くらい、教えてくれたっていいじゃん。
「…ねぇ棗くん、
ちょっと買い物に付き合ってくれない?」