This Is Love Story
私だってなにかプレゼントをあげたい。
せっかくなら禅くんに内緒で選んで。
棗くんか雄大なら、禅くんの好みだって知ってるだろうし。
…でも、雄大は絶対に買い物になんか付き合ってくれないって分かってる。
だから棗くんにお願いしてみたけど……
「結衣ちゃん、さすがにそれは無理かな…。」
「えぇ!なんで…?」
「ほら見てよ、禅の顔。」
小声でそう言った棗くん。
振り返ると、威嚇するように棗くんを睨む彼がいた。
ヤキモチ妬いてくれるのは嬉しいけど…
私だって、何も教えてくれなかった事、怒ってるんだから。
「いいもん別に!
私にも…他に買い物に付き合ってくれる男くらいいるんだから!」
私はそう啖呵切って、部屋から飛び出した。