This Is Love Story
「やだなぁ…結衣ちゃん。
なんで過去形なのさ…」
私の言葉で何かを察したのか、いつもなら車から降りてこない棗くんと雄大まで外に出てくる。
三人から向けられる視線。
今だ…
今が、お別れのタイミングだ…。
「みんなっ…あのね……」
私が言葉を出しかけたその時…
「──────…結衣?」
「っ!?」
──────ド…クン…
聞きなれた声に、思わず振り返る。
外は肌寒いはずなのに、私の背中には一筋の汗が伝った。
「……た…すく…?」